これらの症状のほとんどが、使い過ぎなどによって局所にストレスが加わることで起こります。もっとも多い腱鞘炎は、ピアニストや小説家、キーボードをよく使う人の様に手指を頻繁に使うことで、腱の通るトンネル(腱鞘)が炎症を起こすことをいい、動かすと痛みを伴います。ヘバーデン結節は指の第1関節の変形と痛み、ばね指は指を伸ばす時に「カクッ」と急に伸びるような症状をいい、どちらも使い過ぎが大きな原因です。腱鞘炎やばね指は、時に妊婦や授乳中、更年期を迎えた女性にもみられます。また糖尿病などの病気に合併することもあります。

上腕骨外上顆炎(テニス肘・野球肘)はスポーツの盛んな若い世代に多く、過度な練習や悪いフォームを繰り返すことで肘周辺の筋肉や、靭帯・腱・軟骨などを損傷して炎症を起こします。

これらの使い過ぎなどによる症状には、まず投薬や物理療法を組み合わせ、できるだけ安静にして炎症を抑えることが必要です。そして、個々に合った正しい手の使い方や正しいフォームを獲得しなければなりません。いずれもクセになると治癒が困難になるので、早めの受診をおすすめします。

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